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先人の知恵

by 濱田耕司


第3話「掃除再考」



私たちのショールーム内は全て天然素材で仕上げてあります。毎日スタッフ全員で朝の30分、店内や外周りのそうじをしています。店内のそうじを毎日する事で気づいた事があります。オープンして、そろそろ半年を向かえますが、今までの新建材で作られた室内よりも、掃除が楽な事。楽な理由として、埃がほとんどといって良いほどたたない。無垢の床材、ビニールクロスを使わない木絹壁紙や、珪藻土などの塗り壁は適度な湿度を保ち、静電気を発生させない為、本当に埃が立たないことに驚きました。ただ、掃除は楽ですが、その分お手入れはなるべくコマメにしていこうと思っています。(と言っても、気楽に付き合っていくという感じですが…)。

 掃除をするにあたって、これまではホームセンターにあるような便利な洗剤や掃除機等を使う事が当たり前でしたが、天然素材ですので、それもあまり必要なくなりました。本来そういった物がなくてもきれいにできていたのですから。皆さん思い出してください。昔はまず家中の電気の傘や、壁をはたきで埃を落とし、その次に家の奥からほうきで掃き出し窓のある一番外の部屋に向かって掃き掃除をし、ぞうきんを固く絞ってふきそうじをしていましたよね。掃き掃除をする際も、茶殻や軽く水を含ませた新聞を細かくちぎって、畳などの上にばら撒き、はたきで部屋の誇りをおとしてからほうきで掃くと、埃をからませてみごとにきれいにしてくれます。床板だったら、バケツ一杯に牛乳100ccを入れて雑巾を浸し固く絞ってふくと床はピカピカになります。(注:白木は乾拭きで!)

 掃除道具も単純で、はたき、ほうき、バケツ、ぞうきん、この4つがあれば用意万全なんです。あとの洗剤的な物に関しても、米ぬかだったり、古くなった牛乳などで十分です。掃除道具も家にあるもので作れたりします。例えば、古くなったウールのマフラーを短冊に切って捧に巻けば、はたきの出来上がりです。ウールは綿ぼこりをとるのに最適です。雑巾はもちろん古くなったタオルで作りますよね。ほうきは通常2,000円くらいの座敷ほうきを買えば、20年は付き合えます。ほうきの先がボロになったら穂先を切って座敷から板の間用、次は土間用、次は庭用と・・・掃除機の寿命と価格を考えるとかなりお得です。

 なんでも、使い捨てのこの時代、思い出せば、おばあちゃんが真っ黒になった雑巾でふきあげた床の木目はとてもきれいだったように思います。また、そうじの後のひと休みに入れてくれたお茶はどうしてあんなにおいしかったんでしょうか・・・。


先人の知恵
第1話 「フィトンチッド」について 第2話 「縁側」
第3話 「掃除再考」 第4話 「忘れないで長押(なげし)」
第5話 「尺貫法」 第6話 「柿渋使ってます」
第7話 「荒壁を付ける」 第8話 「日本瓦は無添加素材」
第9話 「兵庫県(地元)の県産木材を使うのが一番です!」 第10話 「日本の伝統 畳はやっぱり国産が一番!」

日本の家
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