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日本の家 第7話 2007.4  by 濱田耕司

 4月から5月にかけては本当に気持ちの良い季節ですね。
桜の季節は終わりましたが、4月の中頃に明石公園の満開の桜を見ながら家族で散歩しました。
 散りかけの桜で夕方風が吹くと桜吹雪が見事でした。こんな風景を見ると日本の四季のありがたさが身にしみます。そして、最近の異常気象に心から危機感を覚えます。

 今月はこんな気持ちの良い季節だからこそ考えたい「日本の家」についてご紹介したいと思います。最初に書いたように、日本には春夏秋冬という「四季」があるのが特徴です。
 昔の家というものは、特に高温多湿になる夏をいかに快適に過ごせるかに重きをおいて考えられていたのだそうです。夏快適に暮らすには気持ちの良い風を流す事が大きなポイントになっていたので、常時吹く風の方向性をよく観察して、地域毎に決まった方向に開口部が設けられていたのだそうです。
 現代の家づくりでは、南側に大きな開口部を設けることが多いのですが、北側には小さな窓を設けるぐらいしか開口部をとりません。これでは空気の流れはよくならず、風は通りません。家づくりとは空気の通り道をつくることとも言われるくらい、通風は大切なのです。

 また、以前は地方によって、屋根の勾配や庇などが少しずつ違っていて、地方独特の特徴がありました
これに対して、現在の建物は軒の出が少なく、屋根の勾配にもあまり地域性がありません。季節により太陽の高さが変わるため、夏の日差しは約75度、冬は35度で差し込んできます。この角度は緯度によって変化してきますから、昔は地域毎に屋根の出を変えることで、屋内に差し込む光の量を調整していたのです。
 また、軒下には縁側がついていました。これは夏の強い熱気を直接室内に入れないための緩衝帯になっていました。また冬場には日向となるスペースであり、寒さをしのぐための貴重な空間にもなっていました。現在の家は、家の「内」と「外」がはっきりとしており、縁側のような緩衝帯はありません。一見無駄な様に見えるこのような空間が、本当の意味で豊かなスペースなのでしょうね。昔ながらの日本の家は「夏涼しく、冬は寒い…」家になりました。それでは快適な住まいとは言えません。

 そこで快適な住まいにする最大のポイントは「高断熱」と「高気密」、そして「換気」のバランスが取れていることが必要です。どれか1つの対策だけをしてみても、3条件のバランスが取れない限り、 「冬暖かい家」は実現できません。「高断熱」や「高気密」、「換気」のバランスが取れた家では、各部屋の間での温度差が小さくなり、結露はかなり生じにくくなるのです。家を長持ちさせるには構造ばかりでなく、「断熱」・「気密」・「換気」などにも気をつけることが必要です。
 また、内装の素材にもちゃんと注目しましょう。色々な内装材がありますが、自然素材、つまり植物性・amp;amp;amp;lt;br> フものを用いるのがよいと思います。自然素材は、一般的に吸湿性に優れており、家のライフサイクルを考える上でも様々なメリットがあります。このような素材としては、きちんと乾燥させた無垢の木、珪藻土、炭などがあります。

 日本の四季の良さをきちんと感じ取り、その良さを家づくりに取り入れることと、現在までに開発された様々な技術を組み合わせることで、これまでより優れた家づくりができると思います。
 夏は涼しく、冬は暖かい、長く使えて人や自然にも優しい、そんな家で暮らしたいものです。
 今月も最後までお付き合いくださってありがとうございました。

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